• v034 難解なテレビチャンネル

    ■難解なテレビチャンネル

    手稲山
    「マウンテントップ式」テレビアンテナが林立する手稲山

    札幌に来てちょうど1年(3月5日)になりましたが、北海道のテレビ局の名前がどれもよく似ていて、いまだに覚えられません。
    『何でおんなじような名前にするのかなぁ』と思います。

    北海道の地方局が「テレビ北海道」TVH
    テレビ朝日系は「北海道テレビ」HTB
    毎日テレビ系は「北海道放送」HBC
    フジテレビ系は「北海道文化放送」UHB
    読売テレビ系は「札幌テレビ」STV
    それとNHK総合、NHK教育

    テレビ北海道、北海道テレビ、北海道放送、北海道文化放送がよく似ていますね。
    そしてHTB、HBC、UHBがよく似ています。

    これとチャンネルがまた妙に覚えにくいのです。
    アンテナの関係で、VHFが1から12チャンネル、UHFが13から62チャンネルとなっているのだそうで、上で書いた局の順で17、35、1、27、5、3、12チャンネルという具合です。ひどい数字のチョイスだと思いませんか。素数か、みたいな。
    だいたいUHFって何よって感じで、またUHBとUHFが似ていてごっちゃごちゃ。

    UHFのチャンネルは数字が13~62と大きいのでリモコンにその数字がなく、普通のテレビの12のチャンネルのどこかに対応させるしかありません。

    空いているチャンネルならどこに当ててもいいみたいですが、6チャンネルと9チャンネルは、すでにテレビショッピングの番組が取得しているらしく、空いているのは2、4、7、8、10、11のチャンネル。

    こちらの電気屋さんがしてくれた設定は、北海道文化放送(フジテレビ系)の27を7チャンネルに、北海道テレビ(テレビ朝日系)の35を10チャンネルに、テレビ北海道の17を4チャンネルにしてくれました。「普通こうだから」ということで落ち着きました。

    で、リモコンで「7」を押すと、画面右上に「27」と出るのです。
    「うあぁぁぁ」です。

    東京で慣れてしまったチャンネル構成は完璧に忘れた方がいいのですが、10チャンネルの朝日だけ同じなので、つられてフジは8チャンネルみたいな感覚に戻ったり、ローカル局のテレビ北海道のつもりで見ていたら実はNHK教育で、なんとなく感じが似ていて違和感がなくてごっちゃになったり、1年経ってもまだどこが毎日なのか朝日なのかサクッとわからない状態です。

    しかもHTBとHBCがまだ頭の中で整理されていません。フジテレビがなんで「U」なのか意味もわかりません。

    何とかならんのか、と思いますが、どうにもなりません。

    余談。
    ところで、札幌のテレビ塔は有名ですが、現在テレビ塔としての機能は持っていないようです。テレビ塔からの放送開始は1956年、NHKが最初だったようで、それから6年後の1962年(私が生まれた年)には、高い山の頂上から送信する「マウンテントップ式」に切り替わりました。
    これは当時日本で初めての試みで業界の注目を集めていたそうです。広い北海道では「マウンテントップ式」が広域に無理なく送信できるということで、今では札幌の「手稲山(ていねやま)」に各局のテレビアンテナが林立し、肉眼で確認することができます。(わかりにくいですが、写真にアンテナ群が写っています)

    写真は9月に我が家の窓から撮影したものですが、 現在は高層マンションが建ってしまい完全に遮られ見えなくなってしまいました。悲しい…。


  • v033 距離競技

    ■距離競技

    中島公園の貸しスキー

    先週、スノーエンジェルを作るために近所の中島公園へ足を運んだ時に、ちらほらとスキーに乗っている人を見かけました。(北海道ではスキーには「乗る」とか「履く」と言います)

    よく見ると「歩くスキーコース」という看板があり、順路の矢印マークもありました。
    「 スキーで歩くのもいいかも知れないなぁ」と思うのでした。

    そして、スキーに乗っている人たちの中には高齢者もいて、競ったりすることもなく、特別うまい必要もなく、ここで15年ぶりにスキーをはいて歩いてみても恥はかかないだろうと思ったのです。

    「歩くスキー無料貸出し所」の貼り紙を発見。「無料」なら乗らなきゃいかんだろう、ということで、思い切って貸出し所へ入っていきました。

    貸出しのスキーがどっさりありました。借りるには原則的に身分証明がいるらしいのですが、持っていた免許証を出そうと思ったらこう言われました。

    「あ、いい、いい。あるね。あるのね。あるならいいよ、見せなくても。せっかく来てもらってダメだなんて言えんしょ」

    結局身分確認もしないで貸してくれました。ヽ(^ ^;)ノ

    歩くスキーの板はとても細く、幅5センチ程度です。靴も簡単な金具でつま先だけを板にワンタッチ装着。だから「かかとが上がる」んです。いわゆる「クロスカントリー」とか「ノルディック」とかいうタイプですが、過去にそのようなスキー板には乗ったことがありませんでした。

    クロスカントリーなんていうとちょっとカッコいいですが、昔は「距離」って言ったもんです。私は小学生の時(35年くらい前)、授業でやった「距離」で上位だったので、それだけで距離は好きでした。(え、あ、男子12人程度でしたが…)

    このタイプの板が初めてなことと、長年乗ってなかったこともあって、最初はぎくしゃくしてましたが、2~300メートルくらい乗ったところで慣れてきました。

    スキーをはいて歩くだけってつまらなそうに思われるかも知れません。でもやっぱり私には楽しかった。無料なので土日は通ってもいいと思ったくらいです。結局今週も行ったので2週続けて「距離」やりました。

    普段運動不足のため、先週は2キロほど乗ってバテてました。そして筋肉痛が3日間。今週は3キロ乗ってバテました。そして今まさに筋肉痛で苦しんでいます。しかし、まさか無料で近所の公園でスキーを始めるとは思ってもいませんでした。

    ところでこの「公園で乗れるスキー」、気になったのでネットで調べてみました。
    札幌市内で、公園で歩くスキーができるのは何と15か所もありました。でも結局、中島公園が貸出し数ダントツの150セット(他は10とか20セットがほとんど)で、7カ所は板の貸出しは無し(マイ・スキーで乗る)。8か所で貸出しがあり、無料なのは2カ所だけ。残り6カ所は有料で、1日1セット200円とか500円という料金でした。

    ウチが中島公園に近かったのは非常にラッキーでした。ただ、もうそろそろ雪も解け始めています。乗れるのはあと2週間程度。もっと早く発見していればもっと楽しめたのに。


  • v032 スノーエンジェル、フォトコンテスト応募

    ■スノーエンジェル、フォトコンテスト応募

    スノーエンジェルという言葉、聞いたことあるでしょうか。降り積もった新雪に「天使を作る」遊びで、ヨーロッパではポピュラーな遊びらしいです。テレビで知ったのですが、今、「北海道 Snow Angel キャンペーン」などというものをやっています。ひそかなブームと言ったところでしょうか。(かなりひそかな)

    「天使を作る」ってどういうこと、と思いますよね。説明しましょう。ふわふわの新雪の上に、背中から大の字になって寝ます。次に両手・両足を水平に雪を払うようにバタバタと動かします。誰かに手を引っ張ってもらうなどしてゆっくりと起き上がると、雪の上に天使のような形の「跡」が残るのです。
    上の写真は手のひらで作ったものなので「偽装モノ」です。すいません。偽造、偽装は別の意味で今流行しているようですが…。

    新雪に大の字になって寝転ぶ、というのは、雪のない地域の人には魅力があるようで、日本と言わず外国からこの「スノーエンジェル」を作るために観光に来る客もいるのだそうです。
    札幌の“都心”でやる人はまずいないので、私は「キャンペーン」を行うほどに話題になっていることにまるで気づきませんでした。

    しかしこういう空気というのは不思議なもので、知らなくてもウイルスに罹るようになぜか似たようなことをやっているものなんですね。
    先月のある夜、私は広い新雪のエリアをほろ酔いで歩いていました。誰もいなかったので顔から大の字になって雪に飛び込み人型をつけました。すいません。いい大人の私がやりました。許してください。
    何が面白いかって、そこを通りかかる人がそれを見たら多分「何をバカなことをやってるんだ」と思うだろうなぁ、と思っただけです。とにかく、スノーエンジェルもどき行為をしてしまっていたわけです。

    さてさて、せっかくなので「キャンペーン」の「フォト・コンテスト」に応募してみようと思い、先日、スノーエンジェルをやってみました。

    まずマンションの管理人さんに「(何とは言わず)撮影をしたい」と言って鍵を借りて屋上に上がりました。屋上は日当りが良過ぎて雪はほとんど解けていました。角に吹きだまって残っていた雪でやってみたのが下の写真です。プロ野球の北海道日本ハムファイターズの小笠原選手を表現してみました。目はじゃがいもです。(失敗ですね)

    雪がしまっていてかたい感じがするので、近くの広い「中島公園」へ行ってもみました。しかし雪はやはり全体にかたくしまっていて「エンジェル」を作るには状態が悪すぎました。仕方なく、この屋上で撮った方で応募することにしました。と言うか、もうしました。背景に街が見えるところがミソです。

    うまくいけば「エンジェル・ビール賞」の「スーパードライ350ml・240缶」をゲットできますが、どう見てもエンジェルじゃないし失敗なのでまったく自信はありません。応募するのが恥ずかしいくらいですが、来年に向けての布石とします。結果はいづれ。
    (後日談。なんか賞を受賞しまして、ティッシュ1年分をゲットしました!! んー、どうなんでしょう)

    ところで、たまたま行った中島公園で久々にワクワクするものを発見し、堪能してきました。その話は次回。


  • v031 おもてなしグランプリ(雪まつり)

    ■おもてなしグランプリ(雪まつり)

    おもてなしパンフ

    北海道に生まれながら、今年、初めて雪まつりを体験(体感)できました。
    精巧で巨大で芸術的な雪像も見事でいいのですが、市民参加の決して上手いとは言えない雪像にほのぼのしてしまいました。市民参加作品は、希望者を抽選で選ぶため上手い下手は関係がないみたいです。自分にも作れそうでした。例年、雪像約150基に対し大体4~5倍の応募があるのだそうです。

    大通公園をめいっぱい使ったメインの「大通り会場」とは別に、すすきのの繁華街の道路に100基の氷像を展示する「すすきの会場」があります。氷で作った飲み屋やカラオケハウスもあって、楽しい雰囲気でした。個人的には雪像よりも氷像の方が美しく感じ、見応えがありました。
    そのほか雪の迷路や滑り台などで楽しめる「さとらんど会場」というのもあり、全部合わせて雪まつりなのだと知りました。思った以上の規模なのです。そのさとらんど会場でも、雪像作りで市民参加ができ、こちらは無抽選だったそうです。来年、やろうと思えば私も雪像を作ることができそうです。

    雪像作りは外国人も参加しています。また、雪まつりは国際的にも有名なこともあって、外国からの観光客がかなり多いです。日本人に見える人も韓国や台湾の人だったりするので、半分以上が外国人ではないかと思うほどでした。

    ところで、札幌では去年の10月から11月末にかけて、「おもてなしグランプリ」というコンテストをしていました。「札幌に遊びにきた人をもてなすアイディア」を募集し、市民投票でグランプリを決めるというものです。グランプリと準グランプリ2作を紹介しましょう。

    ■グランプリ受賞作品
    ★道をたずねられ、案内したあと、「どうぞよい旅を」と必ず声をかけています。
    (26才・女性・会社員)
    ■準グランプリ受賞作品
    ★「とおくからきてくれて、ありがとう」って言います。
    (4才・園児・女の子)
    ★話しかけやすい雰囲気の優しい人になることが私のもてなしです。
    (19才・学生・女性)

    ま、何と言いますか、観光客のリピーターが欲しいわけでして、これも元をたどれば財政難からきているわけですが、面白いこといろいろやってるなと思います。これはテレビでも取り上げ、地下鉄コンコースにはポスターを貼り、市が作った冊子も無料で手に入るので、グランプリ作品はアタマに入っていました。
    特にテレビの影響は大きく、「よい旅を」と言われて気を悪くする人はいないとか、言われたら嬉しいですよね、とか、機会があれば言ってみましょう、とかいうコメントを聞いて生活するわけです。

    一度、雪まつりの大通り会場で、写真を撮ってほしいというゼスチュアで学生風の男性(韓国の人かなぁ)に頼まれました。カメラを受け取り写真を撮ったあと、おもてなしグランプリのことを急に思い出し、とっさに
    「よい旅を」
    と言ってしまったのですが、言葉が通じたかどうかはわかりませんでした。(泣)

    でも気持ちは通じたでしょう。
    だからきっとまた来てくれるに違いありません。

    札幌市民としてはまずまず優秀な仕事をこなした私でした。
    ※雪まつりの様子はこちらです。


  • v030 札幌市の苦悩

    ■札幌市の苦悩

    除雪

    今年は例年よりも雪が多くて、札幌市が除雪に大変苦労していると、連日のようにニュースになっています。問題は2つあり、ひとつは財源不足、もうひとつは雪の捨て場所です。

    通常は10センチの積雪で除雪車が出動するらしいのですが、財源不足のため出動回数を減らさねばなりません。しかしそれが原因で事故が多発したら取り返しがつきません。とりあえず特定の地域で出動基準を15センチにして影響がどのくらい出るか実験中です。

    歩道が両側にある場合、除雪は片側だけにしたり、お金のかかるロードヒーティングの何か所かを節約のため止めたりと、苦肉の策で財政難を乗り切ろうとしています。

    しかし節約の涙ぐましい努力も、例年以上の大量の積雪によって、大自然にあざ笑われている格好になっています。
    除雪した雪は路肩に高々と積み上げられ、うちの近所では車道と歩道の間に高さ3メートルくらいの雪の壁ができています。交差点は視界が悪くなり、事故の原因になるので、その雪を時々トラックで郊外へ運び出さねばなりません。

    雪を積んだトラックが渋滞して除雪効率が非常に悪いと報じられてもいます。雪は昼夜関係なく降るので、業者の方が徹夜で作業することが多く、その苦労の割には「除雪がなってない」と住民から苦情が寄せられる始末で、いくつかの業者はやめてしまったりしているそうです。また多くの重機が老朽化していて、金銭的にも割りが合わない現実もあります。そんな中で雪の捨て場は早くもいっぱいになりかけています。いったいどうなるのだろう…。

    他国の雪の多い都市ではどんな対策をしているのか、ということに関して、テレビの報道番組が面白い情報を流していました。
    意外ですが、カナダやロシア、中国、ヨーロッパなどの主要都市の降雪量はせいぜい年間2mにも満たないくらいのものなんだそうです。札幌の平均年間降雪量は6m30cmで、これは世界に例を見ない豪雪の100万人都市だったのです(もうすぐ200万人)。つまり、いいアイディアをマネしようにもマネる都市が世界にはありません。お金もなく頭を抱える札幌市…。

    除雪の問題は、ビルや家屋が立ち並ぶ広範なエリアに、雪を捨てるスペースがないということに尽きます。(もともと道路が広く作られているのは雪対策だと思われますが、想定外の雪が降るとお手上げ状態)
    4年前に大変なことが起こっていました。今年、その大変なことが再現されてしまうかも知れないというので、警戒されています。
    大変なことというのは、なんと真冬の洪水。 ((;゚Д゚)

    河川に雪を投げ捨てることは条例で禁止されていますが、捨てる場所がないために、やむを得ず捨てている住民がかなりいます。この川への投棄が大問題なのです。
    川の表面は凍っていて、捨てられた雪が氷の上に積み上がっていきます。真冬でも暖かい日は、気温が3度、5度と上がります。たまたま天候が悪いと雪ではなく雨になります。雨で増水するだけでなく、暖かな気温で雪が解け水量が倍増し、さらにさらに、河川に氷がある分だけかさ上げされ、水位が上がりやすくなるわけです。
    焼酎のロックを頼むと、焼酎が少ないのに氷のせいで溢れんばかりになっているのと同じですね。(てへっ)

    雪の捨て場所がいっぱいになってしまうと、もう手の打ちようがありません。積雪を電気エネルギーに変える発明でもすればみんなから感謝され、自分は大金持ちとなり、市の税収アップに貢献でき、ひいては北海道の景気までも底上げできるのですが、それができたら苦労はしないですね。

    実は真冬よりは春先の河川増水の方が危険です。都市部とは言え、自然とともに生きていることを実感するのでした。