■新春つるつる温泉
1月4日、朝9時、氷点下15度。何を隠そう、近所のコープで「くまもんのパン」を食べたあと、塩別つるつる温泉へと向かいました。温泉は11時からなので、周辺で写真を撮ったりして、ゆっくり行きました。
12月の大雪での雪かきで腰痛がつらいのと、スタンプ作成の行き詰まりでリフレッシュの目的もありました。ゆったり休んでリスタートするために。
露天風呂にほぼ同時に、若い2人組と入ることになりました。
気温はもちろんかなりの氷点下。天気は風もなく気持ちのいい青空。
若1「おおー、うわーこりゃいいなー、気持ちいいなー」
若1「メッチャクチャいいなー、ここのお湯は本当にいいなー」
若2「うん」
若1「ここってさ、もっとメジャーでもいいんじゃないの?」
若2「このへんじゃメジャーなんじゃないの?」
若1「あそーか。でももっと有名になってもいいよね」
私『内地(本州)から来たのかな』(心の声)
若1「ポン湯ってあるじゃない。あれどうなの」
若2「ああ、行ったことないよ、何ていうか暗いイメージ」
私『そうそうイメージがね。あれ? この辺の人か?』(心の声)
若1「あそー、ここほど良くはないのかな。お湯の質というか」
私『悪くないらしいぞ、スゴく良い泉質という声もある。でも露天がない』(心の声)
若1「でもここのお湯ホントすごいな。つるつるだよ」
私『一瞬でぬるぬるになるマウレ山荘の温泉はもっとすごいぜ』(心の声)
若1「お湯の量もいいし、この露天がいいんだわ」
私『あ、急にイントネーションが北海道風味に。道民?』(心の声)
ああ、いかんいかん、反応しちゃイカン。このままでは話に参加してしまいそうだ。ちょっと一回上がってまた来ようかな、と思った時に、豪快なオヤジが入ってきました。
やたらと声がでかい。
オヤジ「ああああ、あちあちあち、うおっほっほっ、くーこりゃいいなー」
オヤジ「・・・あれぇ? 何か雪少なくないか?」
あろうことか、こっちを向いて話しかけてきました。ただ、何となく少し方向がズレていたので、自分が声をかけられたのかわからず困っていると、また一人入ってきたところでした。その人の方向にジャストミートだったためにちょっと安心していました。
入ってきたのは関取の松鳳山(しょうほうざん)に似た色と体形をしていました。
そしてまさにおすもうさんのように寡黙なまま、お湯に浸かり、ひと言も発しなかったのです。
『ありゃ、仲間じゃないのね』
なんかばつが悪い。
オヤジ「いやぁ、アタマ凍るわ。もうちょっと何とかならんのかなぁ!!」
私、苦笑。
若1「頭が冷えるのは良いみたいですよ」
オヤジ「そうなんだけどさー、カッチカチになるしょ」
若1「いや、でも・・」
オヤジ「ゆうゆって知ってる?」
若1「知りませんけど」
私『やっぱこの辺の人じゃないんだな』(心の声)
オヤジ「カツヤマにあるんだけどカツヤマ知ってる?」
私『ゆうゆ知らんならカツヤマ分かるわけないだろ』(心の声)
オヤジ「あそこはもっとすごくて、頭凍ってカッチカチになっちゃうんだよ」
私『日によるわ』(心の声)
オヤジ「あそこは地震でお湯が6分の1くらいになっちゃってな」
若1「へーそうなんですか」
私『へーそうなのか』(心の声)
オヤジ「でもお湯の量はそれでもやっていけるくらいは出てんだよ」
あああ、いかんいかん、反応するな、ダメだ、増々引き込まれている。一旦離脱だ。
知らない人と会話するのが面倒で(話し好きではあるけれど、ゆっくりしたい)、一度露天から上がりました。
そして、もういないだろうと思って再び露天へ行くと、若1だけがそこにいました。若2はいない。ま、とにかく静かになってるからいいか、と思ったら。
「あー、あちあちあち、あーーきもちいーわー、やっぱいいなーあ」
とさっきのオヤジが入ってきました。
「あー、さみー、アタマ凍るわ」
私『もうええわ』(心の声)
終わらしてもらうわ。