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  • v062 航空機貸し切り状態/猫看護

    ■航空機貸し切り状態

    紋別空港
    飛行機から降りるこの人は…

    前回チラッと書いたびっくりしたことについて…。
    クイズに答えてしまったばっかりに行くこととなった紋別。航空券の引き換え“目録”を譲り受けたので、電話で予約を入れました。うっかりしてたのは、目録の最後の方に書かれていた注意事項を見落としていたことでした。

    【他人への譲渡はご遠慮ください】

    イベントでチケットや目録をもらう時に、住所・氏名等を記録するため、譲り受けたことがバレてしまいます。一瞬イヤな予感がしたものの、ここは北海道。非常におおらかであります。そのくらいの禁止事項はあってないようなもの。

    「譲ってもらったんですが、実は、私ガリンコ号のチケットを当ててしまいまして」
    「ええ…」
    「たまたま航空券を知人が当てまして」
    「ええ…」
    「どうせ行かないので、と譲り受けたんです」
    「え、…、いいですよほんなら」

    「ほんなら」とは言わなかったのですが、まあ、実にあっさりOKしてもらいました。びっくりしたのはまだこの後のこと。

    まず飛行機の予約の際に軽いめまいを感じます。【新千歳←→オホーツク紋別】は1日1便ずつしか飛んでいないとのこと。したがって飛行機の飛ぶ時間にすべてを合わせねばなりませんでした。
    だから初日、午前中に紋別に着き、バスで町へ出てメシを食い、タクシーで埠頭へ行き、速攻で船に乗って釣りをして、ホテルまではバスもタクシーもないので泣きながら3キロ歩き、途中で土産を買い、その店の人が親切にも車でホテルに送ってくれてどうにかホテルにチェックイン。外出してうまそうな飲み屋で一杯。翌日二日酔いで午前10時に帰路についたのです。
    これはまあ余談に過ぎません。

    出発の時に話を戻します。千歳で見た「北海道エアシステム」(JALグループ)の飛行機にまた軽いめまいを感じました。
    1日1便しか飛んでない便ですから、いくらなんでも100人程度は乗れる小型ジェット機だろうと思って空港へ行ったのです。新千歳空港の本当の端っこに申し訳程度に搭乗口があり、外にはとても小さいプロペラ機(サーブ340Bという機種らしい)が止まっていました。

    あのYS11より小型、超小型のプロペラ機で、36人程度しか乗れません。そして土曜日だというのに乗客は9名。重量バランスを考慮し、後ろの席から詰めて行くため、機内の前4分の3は空席となります。ほとんど貸し切り状態でした。自分より前にいた客は2人です。それしか見えないんですから人間が。飛行機小さいのに。
    まだびっくりするところじゃないです。

    いつもは飛行機に乗ると、燃料に引火して爆発したり、羽根が折れたり、飛行機同士が衝突することをつい考えてしまいます。念の力で実現してしまう可能性があり、できるだけ何も考えないようにしているのですが、この超小型プロペラ機には恐怖を感じませんでした。
    理由は自分でもよく分かりませんが、多分、上昇角度が緩い、小さいのでポキッと折れにくい、いざという時ジェット機よりは融通がききそう、飛行時間が40分程度と短い、などの理由が考えられます。飛行高度も速度もジェット機の半分程度で、景色もよく見え非常に楽しかったのでした。飛行機で恐怖を感じなかったのは私には珍しいことです。

    オホーツク紋別空港に着いてからバスに乗るのですが、飛行機に乗っていた他の7名は自家用車などを利用したと思われ、バスは我々2名の貸し切りになりました。もう飛行機もバスも貸し切り同然です。

    帰りのバスは4人、飛行機は日曜日だというのに7人。やはり貸し切り気分を味わえるのでした。そういうわけで、この路線お勧めです、みなさん乗ってみてください。
    えー、月や日によって料金が大きく変化するのですが、この9月の場合、通常片道17,600円だそうです。たけぇっ。(貸し切りなら安い? 航空会社は確実に赤字っぽいが…)

    さて、びっくりしたのは上の写真を撮った時のことです。(写真を見てください)
    これは帰りの飛行場の展望台から撮ったものですが、到着したばかりの飛行機から人が降りて来たところです。照れながらタラップを降りる若者がいます。そしてお辞儀をするフライトアテンダントと数名のスタッフ。
    あの客、さぞかし気持ちのいい体験であったろうと思いました。だって乗っていた乗客は1人だったんですから。
    思わず「自家用機かよっ」と叫んでいました。スタッフ付き自家用機ですよね。なんてぜいたく。飛行場がなくならないか心配です。

    機内
    サーブ340Bの機内(左) オホーツクのスペル「OKHOTSK」はツングース語だとか何とか。(左)
    紋別の町ですれ違った人のほとんどはロシア人と思われる外国人ばかりでした。
    観光客とは思えない外国人…。看板などもロシア語が目につきました。

     

    ■その後の猫看護報告

    右目は白濁がとれてきてどんどんきれいになってきました。左目はまだ抜糸できてませんが、腫れが引いてきました。おそらく潰さなくて済みそうです。
    ネコキック、ネコパンチ、ロックオンからネコダッシュ、と、まあネコっぽい行動はできるようになりました。イスの上から床にジャンプして驚かせてもくれます。
    撫でるとキューキュー言って喜びます。とりあえずは良かったなと思うのでした。

    ただ、目を完治させないと気にして引っ掻いて傷をつけてしまうため、目を離す時は「カラー」で保護するのですが、カラーをすると自分でエサを食べたり水を飲むことが難しくなります。
    しかもエサはカリカリを砕いて水で溶いたものをスプーンでやらないと食べてくれなかったり、水も半分強制的に飲ませないと飲まないところがあり、まだ放ったらかしにはできません。

    1か月の予定で預かったネコでしたが、この状態で返すと、また悪化する可能性が高いのでもう2~3週間は様子を見ることになりました。

    飼い主さんも2日おきくらいに来ては病院へ連れて行ったり、必要なものをいろいろ持って来てくれたり、必死になっています。平日、日中仕事で世話が出来ないもどかしさが伝わってきます。

    猫のミュウ
    たらこグッズの群れが現れた。みゅうはとまどっている。
    猫のミュウ
    スライムが現れた。みゅうの攻撃。ピロリっ、0ポイントのダメージ!!
    猫のミュウ
    人間の手が現れた。 ガブ。人間を倒した。経験値を獲得。 右目は新しい点眼薬により劇的に改善。もっと早くこの薬を出せよっと思いました。

     


  • v061 オホーツクで海釣り/猫看護

    ■オホーツクで海釣り

    海釣り用のリール

    7月のイベントで、クイズに答えてしまったばっかりに、オホーツク海沿岸の紋別市から「ペアで行く流氷砕氷船“ガリンコ号”無料乗車券」が大当たりした話を以前書きました。流氷がない時期は、カレイ釣りの観光船として利用されています。私は泳げないので海が嫌いで、しかものんびりとした釣りは苦手。交通費自前となると、行く気も半々というところでした。

    しかし何と言う偶然。この研究所通信を見た札幌の数少ない知人の一人からこんな話がありました。
    「同じイベントで、うちの母が紋別市までのペアの往復航空券を当てたので良かったら使ってください」と。
    これは凄いことです。札幌市民180万人中数人程度の知り合いが、たまたまイベントに居合わせ、クイズで手を挙げ、たまたま指名され、見事に正解し、10人のうち1人に当たる航空券を当てているわけです。ウチにしても同じくたまたま10分の2の確率で釣り船が当たったわけで、これはざっと計算すると795億分の1の偶然であります。(数字はややウソ)

    それならば行かねばなりません。
    さて、何よりもびっくりしたのは航空機のことなのですが、それは次回に持ち越して、今回は釣りのことを書きます。

    紋別の天気は晴れ(前日まで雨でした)、23度前後の涼しい気候。
    現地の受付へ行くとこんなことを言われました。
    「乗り物酔いする方ですか。実は今日は少しうねりがありまして…」
    「酒で鍛えてますから…」
    「こーんな感じで結構凄いですよ。本当に大丈夫ですか」
    「酔い止めの薬って酒(アルコール)じゃないんですか」と私。
    「それはもっとひどいことになりますよ」
    「ゲロっ。薬ください」(300円の液体飲み薬を服用)

    釣り船客は12名くらいいました。外海に出るとうねりで船が上下します。ザッパーンと波しぶきがかかります。でも、すごく心地よく、薬のおかげなのかまったく酔うことはありませんでした。1人気持ち悪いと言ってぐったりしている以外はみな大丈夫そうでした。

    皆さん気合いの入った格好でした。私は初めての海釣りで、おおよそ釣りに来た格好とはかけ離れ、片手にはカメラ、船の手すりにがっちり捕まり素人丸出しです。リールも初めて使います。私の連れも同様海釣りは初めてです。

    船は水深41メートルのところに停泊。いよいよ釣り開始です。釣り糸には40グラムのおもりと、針が2つ付いていました。エサは気持ちわるっぽい長い虫で、塩づけのような形で冷凍されてシャリシャリしていました。
    カレイは海底を這うように生息しているのでしょう、釣り糸を海に入れ、リールを解放しておもりが海底に届くまで待ちます。41メートルは深いです。一番心配だったのは釣り竿を落としたらどうしようということで、とにかく竿は必要以上に力を入れて持っていました。素人ですねー。

    で、釣れたのかどうか全然感覚がわからず、時々重くなるので引き上げてみました。リールを巻き上げます。41メートル分。結構大変。いない。また41メートル落とす。41メートル巻き上げる。いない。41メートル落とす、41メートル巻き上げ…あーもうめんどくさいっ。

    そんな時に、隣で連れが大きめのカレイと小さいカジカをいっぺんに釣り上げました。
    「釣れると楽しいね」と、うきうきしています。
    「そうやね。釣れればね」(どんより)と私。

    見かねた漁師風の添乗員が、私のところに来てマンツーマン指導をしてくれました。その15分後くらいに、急に糸が重たくなりました。
    「あれっ、何かに引っ掛かったのかな、重いっ」
    でもリールは巻き上がるので、何かが釣れたようでした。力の強いカレイかも知れない。ナメタカレイ、というカレイなので、釣り上がったら
    「人をなめたカレイだ」と言おうと思っていたら、やけに立派な太い魚が2匹もぶら下がってきました。添乗員が叫びました。

    「フグだ。2本もついてるぞ。いやー、こりゃ、マフグだな」

    そりゃーもう、結構立派なフグを一度に2匹ですから、UFOキャッチャーでアンパンマンとショクパンマンを同時に取った時より嬉しいと思いました。

    ところがです。あちこちでフグが上がり始めました。
    「フグだ。フグだ」
    「こっちもフグだ」
    「フグの大群が来てる」
    「ありゃー、またフグだ、こりゃひどい」

    そう、「ひどい」状況でした。カレイを釣りに来て違うものが釣れるのは「外道」というらしく、いいことではないらしいのです。しかもフグは免許がなければ調理できないため、個人が持ち帰れるものではないのです。 下手すると毒で死にます。

    結局、約1時間強の釣りでの戦利品はカレイ2匹、小さいカジカ4匹のみでした。他の客も全体としてはフグばかり釣れて、肝心のカレイは少なかったようでした。
    しかしフグが釣れるのはめったにないようで、女性添乗員に聞いてみたところ「私は初めてです。こんなことはありません」と言っていました。

    私としては、あの手応えはなかなか気分が良く、釣りにはこうやってハマっていくんだろうなと思うのでした。

    ガリンコ号で釣り
    流氷を砕いて進むガリンコ号。夏場はカレイ釣りの観光船(左上)
    釣り糸をたれる連れ(右上)
    戦利品(左下)、釣れた2匹のフグ(右下)

     

    ■その後の猫看護報告

    猫のミュウ
    右目は良くなってきています。ボールなどのおもちゃで遊ぶようになりました。

    預かってから1か月経過、また劇的な変化がありました。 部屋の中を走るようになりました。はっきりと目は見えていないようですが、光を感知しているので、動いているものがわかる状態。右目はだんだん澄んできました。

    ただ左目の腫れが引かず、眼圧が高い。場合によっては破裂することもあり、脳もやられる場合もあるとのこと。一応「みゅう」に関してはまだその心配はないとのことですが、場合によっては眼球を萎縮させるとのこと。それは完全に左目をあきらめることを意味します。そうならないように、薬を飲ませ、点眼を続けています。

    紋別へ行った土日は飼い主さんへ戻しました。まだ平日手をかけられないので、もうしばらく預かることになりました。