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  • v075 続・ロケット1本入りラーメン

    ■続・ロケット1本入りラーメン

    牡蠣
    とってもおいしい牡蠣

    札幌には、中央区だけでも、いったい何軒のラーメン屋さんがあるのか見当がつかないほどあります。そしてそれぞれに特徴があり、それぞれの店で味噌、正油、塩、そして麻婆ラーメンやらカレーラーメンやらユッケジャンラーメンやらの特殊系、それに特別なチャーシューなど具にこだわったものがいろいろとあります。

    すべて違う味なので、例えば味噌だけ食べて、この店はこうだ、と言うことはできません。すべて食べなければその店を征服したことにはなりません。

    札幌のラーメン店をすべて征服するには、1日3食食べ続けて何年かかるだろうか、などということをしばしば考えます。でもこの答えはすでに出ています。

    何百年かかっても不可能である、と。

    おそらく数千食、下手をすると何万食という数になりかねない。なぜなら開店しては潰れ、後から後からラーメン屋さんが出没するから、店舗数は無限なのです。無限地獄。無限地獄です。しかも札幌はエリアが広いので、小さな新しい店を人がいないような路地裏に作られた日には、その存在を感知することすらできません。どんなに頑張っても全ラーメン屋さんを征服することはできないのであります。

    もし仮に全店征服できたとしても、最初に入った店のラーメンの味を思い出すことは多分無理なので、その味を確かめるためにまた入らねばなりません。だから絶対にラーメン屋を征服することは不可能なのです。

    だからなんなんだ。

    昨年、近所にラーメン屋さんが開店しました。塩ラーメンに梅が入ってさっぱりしてて美味しいと思いました。しかし、そんなにラーメンばかりは食べないというか、めったに入りませんし、何と言っても私のラーメン屋ランキングNo.1のバーミヤンという強敵が近所にあるわけですし。(笑)(バーミヤンはラーメン屋ではないのに…)
    それで時々その店の前を通過する時、いつも、ついつい店の中をのぞいてしまいます。それは、せっかく美味しいのだから潰れないで欲しいという思いがあり、「ちゃん客は入っているんだろうな」と確認するためののぞきなわけです。

    これが習慣化した頃から、今日は何人入っているかをあらかじめ予想する、人数当てゲームをしております。実はお客さんがゼロの時が多く、ゼロと予想して本当にゼロだった時はとても悲しいです。とにかくそのラーメン屋さんの採算が気になって仕方がありません。心配です。

    なんだかんだいろいろ書いて長くなってきました。ロケットラーメンの話はまた次回に…
    …ウソです。ちゃんと書きます。

    まず、ロケットがラーメンに入っているわけはありません。なぜならロケットは大抵ラーメンより大きいので、溢れてしまうからです。ロケットにラーメンを入れることはできるのですが。(この文章いらんかも)

    さて、最初の写真を見てください。牡蠣です。この牡蠣が入っている袋のことを、私は知りませんでしたが、俗に「ロケット」と言うのだそうです。このロケット1本分をまるごとラーメンに入れた「牡蠣味噌ラーメン」というのを実は食べてしまったのです。

    一杯1000円。3日間限定ということでした。採算が合わない、みたいなことも言ってました。これはある夕方のテレビ番組で知ったのですが、時間帯から考えて、働いている人にはこの情報が届いてなかったと思うのです。実際、客が殺到したわけでもなさそうでした。

    店には「牡蠣味噌ラーメン」のメニューはありませんでした。ないんです。採算が合わないのだから、知ってる人だけ食べられるってことなのかなと思いました。後から入ってきたお客さんはみんな通常のメニューの品ばかり頼んでいました。心の中で『牡蠣のラーメンがあるんだよ』と叫んでいたのですが、テレパシーは誰にも届かなかったようです。

    で、これがロケットが1本入っている味噌ラーメンです。

    ラーメン
    へいお待ちっ

    牡蠣で溢れているイメージだったので、見た時は正直ガッカリ感に襲われました。右半分の茶色いのが牡蠣で、生ではありません。火を通すとちっさくなるんですね。それでも個数にして10個以上あったので納得できるものでした。でも、牡蠣がなくても美味いのではないか、と思ったり、生で食べた方が“うれしみ”は大きいような気がしました。

    いや、美味かったです。牡蠣のラーメンはもう二度と食べられませんが、味噌はさっぱりとして美味しかった。店の名前はあえて書きません、札幌にお越しの際は無限にあるラーメン店を見ながら、この店か、この店か、と思いを巡らせてみてください。