■ムスカリ
5月10日、土曜日、先々週のことになってしまいますが、ムスカリの花が見頃ということで、札幌駅から電車で20分程度の「百合ヶ原公園」というところへ行きました。
札幌ってのは、お手軽に行ける広くてきれいな公園があっちこっちにあり、都市機能と自然環境が実にうまいこと練り合わされているもんだと、年々思い知らされます。
「百合ヶ原公園」には「ムスカリの道」という花壇があり、まあまあ有名みたいです。「百合ヶ原」なだけあって、それはユリ科なんだそうです。
ムスカリが咲く時期はチューリップと重なっていて、青いムスカリの絨毯に鮮やかなチューリップの色が引き立てられ、それはもう実際に見て、見事なものでした。
つまり、ムスカリは他の花の引き立て役であるのでした。
繁殖力が強いらしく群生していて、遠目に見るとラベンダーのような雰囲気を醸し出しています。近づくと「ちっ! ラベンダーじゃない」と思ってしまいます。なんとなくニセラベンダーみたいな気がするんですが、それはまあ確実に偏見であります。
ムスカリは、ギリシャ語のムスク=麝香(じゃこう)が語源だそうです。
麝香というのはオスのジャコウジカの腹部から取れる分泌物を乾燥した香料、漢方薬の一種で、その漢字の通り「鹿の香り」が「射=遠方まで広がる」という意味があり、性フェロモンという説があるそうです。つけたらモテるとかモテないとか知りませんけど。
メスの鹿にモテたりして。
退屈な話ですいません、もうちょっとですから。
で、ジャコウジカは麝香の採取のために人間に殺されて、今では絶滅危惧種となっています。現在中国ではジャコウジカを殺さずに麝香を採取しているそうですが、商業ベースに乗せられるほどではなく、今ではほとんどが合成香料だそうです。
それはともかく、ムスカリという青い花は、原産地が地中海沿岸と西南アジアということで、日本ではどこでも咲くんじゃないでしょうか。多分。
ムスカリの花言葉というのが面白くて、「寛大なる愛、明るい未来、通じ合う心」といったものすごく前向きでポジティブな言葉でありながら、同時に「失望、失意」という正反対の意味の言葉も含まれています。
チューリップが咲くと「失望」するのかも知れませんね。
■第77回 愉快な札幌大発見:ビジョン
文字通り視覚に訴えております。
スナックのようです。なぜかミッキーマウスがいます。頑張ってほしいと思いマウス。