v231 年末にワカサギを釣る

■年末にワカサギを釣る

ワカサギ
ざっと3000匹はいるのではないかと思います

2012年12月29日。我が家から50kmの網走港へチカを釣りに出かけました。しかし、釣り人の姿はほとんどなく閑散としていました。

網走港
人影はなく、車が数台偵察に来ては去っていきました。

かつてないほどチカが釣れない、という話は聞いていましたが、ここまでとは。
網走の港と言っても広く、車でうろうろとしていましたら、何やら釣り人が20人ほど固まっている一角がありました。

網走港
ここだけ大盛況

何やらアミを使って細かい魚をすくっています。近づいて見ると、それはチカではなく、なんとワカサギでした。
ワカサギって淡水魚かと思っていたら、海でも生きられるみたいです。しかしまあなんという凄い量。最初の写真がそれです。(知らないおじさんに話を聞き、写真を撮らせてもらいました)
アミですくっている人は10人くらいで、それぞれが容器に一杯になるとまた別の容器に入れていました。笑いが止まらない感じです。多分、パチンコの確変状態に似ているのかなと思うのでした。

すぐ側で釣り糸を垂れてみたのですが、チカの針では大きさも合わないし、まるで釣れません。釣り糸で釣っていた人が数人いましたが、それでも全然釣れていないようでした。ワカサギはこの一角にしかいないようでしたし(周辺に釣り客がいない)、このピンポイントで、アミでかき回しているのですから、釣るのは難しいのかも知れません。

『それにしても風情がないなぁ』
『近所に配っても余るだろうに』
『これって釣りじゃないし、趣味にしてはやり過ぎでは』
『人間の欲望は果てしないのだな』

見れば見るほど、獲り過ぎじゃないのかと、ちょっとばかり疑問が湧くというか、とても腹立たしいのでした。というのも私が釣った漁獲量はこうでしたから。

ワカサギ
海で釣ったワカサギが川の字に

そうです、これが今回の釣果(ちょうか)です。でもこれで良いじゃないですか。ひがみとか妬みじゃなく、やっぱ、アミですくって持ってくのって、ちょっと何か違うなと思うのでした。
実は、私は釣りがそんなに好きではありません。釣りの醍醐味とかどうでもいいです。釣りは自給自足生活の練習、訓練なのであり、食料をラクに手にする方法にいちゃもんをつける理由はありません。
いや、むしろアミで大量にすくって保存食に加工してこそ、真のサバイバーかも知れません。しかしなんか美しくないというか、ズルいというか、インチキというか、もう

『ちゃんと一匹ずつ釣れよっ!!』

みたいな気持ちでした。それはやはり、そんなやり方はもう「商売的」であり、「大量消費」であり、「自然破壊」であり、「無駄な殺生」であり、「独り占め」であり、「足るを知らない」であり、「貧しい心」であり、もう、あー、くっそー、みたいな気分。

確変でドーパミンが出まくり、笑いが止まらない釣り客を尻目に、仕方なく55km北方のサロマ湖へ向かいました。
以前(v219)チカを狙ってサンマが釣れてドーパミンが出まくりウハウハ状態になったトップシの港を目指したのです。ところがそのトップシも釣り人は一人もいませんでした。釣れるのであれば人で賑わっているはずで、ここもあきらめました。

そしてまた以前楽しい思いをしたこの近所のトコタン川へ行くと、川はすでに氷が張っていて、少しの釣り客が、薄いんじゃないかと思える氷の上で釣りをしていました。

トコタン川
歩くとミシミシ音がしました

確かに今年の寒さは異常であり異様であり、寒過ぎて川も凍るのですが、1~2か月は早い気がする。
こわごわ乗り込んで、誰かが空けた穴を利用して釣り糸を垂れてみましたが、1匹も釣れませんでした。
結局、漁獲量はこうです。

ワカサギ
海で釣ったワカサギが川の字に

ああ、笑いたまえ、笑いたまえよ。(笑)←自分で笑う

帰宅すると、野良猫のクロちゃんがいつものように我が家にやってきました。こいつは家には入らないので、皿に貴重なワカサギを盛りつけ、外に出したら、クロちゃんは美味しそうに平らげて満足そうに立ち去っていきました。

クロちゃん
クロちゃん。氷点下20度でも生きている。頑張れ。

ああ、今日はこれで報われた、と思ったのでした。


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