■おもてなしグランプリ(雪まつり)
北海道に生まれながら、今年、初めて雪まつりを体験(体感)できました。
精巧で巨大で芸術的な雪像も見事でいいのですが、市民参加の決して上手いとは言えない雪像にほのぼのしてしまいました。市民参加作品は、希望者を抽選で選ぶため上手い下手は関係がないみたいです。自分にも作れそうでした。例年、雪像約150基に対し大体4~5倍の応募があるのだそうです。
大通公園をめいっぱい使ったメインの「大通り会場」とは別に、すすきのの繁華街の道路に100基の氷像を展示する「すすきの会場」があります。氷で作った飲み屋やカラオケハウスもあって、楽しい雰囲気でした。個人的には雪像よりも氷像の方が美しく感じ、見応えがありました。
そのほか雪の迷路や滑り台などで楽しめる「さとらんど会場」というのもあり、全部合わせて雪まつりなのだと知りました。思った以上の規模なのです。そのさとらんど会場でも、雪像作りで市民参加ができ、こちらは無抽選だったそうです。来年、やろうと思えば私も雪像を作ることができそうです。
雪像作りは外国人も参加しています。また、雪まつりは国際的にも有名なこともあって、外国からの観光客がかなり多いです。日本人に見える人も韓国や台湾の人だったりするので、半分以上が外国人ではないかと思うほどでした。
ところで、札幌では去年の10月から11月末にかけて、「おもてなしグランプリ」というコンテストをしていました。「札幌に遊びにきた人をもてなすアイディア」を募集し、市民投票でグランプリを決めるというものです。グランプリと準グランプリ2作を紹介しましょう。
■グランプリ受賞作品
★道をたずねられ、案内したあと、「どうぞよい旅を」と必ず声をかけています。
(26才・女性・会社員)
■準グランプリ受賞作品
★「とおくからきてくれて、ありがとう」って言います。
(4才・園児・女の子)
★話しかけやすい雰囲気の優しい人になることが私のもてなしです。
(19才・学生・女性)
ま、何と言いますか、観光客のリピーターが欲しいわけでして、これも元をたどれば財政難からきているわけですが、面白いこといろいろやってるなと思います。これはテレビでも取り上げ、地下鉄コンコースにはポスターを貼り、市が作った冊子も無料で手に入るので、グランプリ作品はアタマに入っていました。
特にテレビの影響は大きく、「よい旅を」と言われて気を悪くする人はいないとか、言われたら嬉しいですよね、とか、機会があれば言ってみましょう、とかいうコメントを聞いて生活するわけです。
一度、雪まつりの大通り会場で、写真を撮ってほしいというゼスチュアで学生風の男性(韓国の人かなぁ)に頼まれました。カメラを受け取り写真を撮ったあと、おもてなしグランプリのことを急に思い出し、とっさに
「よい旅を」
と言ってしまったのですが、言葉が通じたかどうかはわかりませんでした。(泣)
でも気持ちは通じたでしょう。
だからきっとまた来てくれるに違いありません。
札幌市民としてはまずまず優秀な仕事をこなした私でした。
※雪まつりの様子はこちらです。