■春の楽しみ、ふき
前回つくしの話題でしたが、今回は「ふきのとう」の話です。本当は、順番的には「ふきのとう」の方が「つくし」よりずっと先に生えます。順番が逆になったのは場所が違うからです。
写真は北見市郊外の上仁頃(かみにころ)の奥、富里ダムの周辺です。
5月5日でしたが、まだ雪が残り、氷が張っていました。北見は寒いです。今年は特に寒かったようで、札幌ではつくしが生えていましたが、北見では影も形もなく、まだ、ふきのとうが育ちつつある頃でした。しかし成長が早くて、一気に出てきます。
ふきのとうは独特の苦みがあり、お子様は食べると泣くか死にます。(ウソかも)
大人にはそれなりのうまみが感じられ、春の楽しみのひとつとなっています。飲み屋さんでよく天ぷらで出てきたりします。
しかしこのふきのとうの「旬」が非常に短い。
雪がとけてすぐくらいの時期で、土から頭が少し出たつぼみのものが香りが強くうまいのです。成長して花(?)が咲いてしまうとあまり良くありません。本当にすぐ成長しますので、つぼみのふきのとうは貴重なものです。
またしても収穫し、食べます。
↑開いているのは採りません。 またまた大漁にゲットです。↑
さて、このふきのとうは天ぷらにしたり、つぼみごとも細切れにして油で炒めて砂糖とミソであえたり(フキミソ)すると、いい酒の肴になったりします。
さてさて、このふきのとうは「ふきの親」であります。ふきのとうは成長しても「ふき」にはならず、ふきのとうの生えている根のところから、あの「ふき」が生えてきます。
↑ふきのとうの根元からふきが生えます。 ふきは茎だけを採取し、葉は捨てます。↑
まだふきはほとんどなく、あっても出たばかりで小さいものでした。しかし、この時期の、この小さなふきがまたうまーーいのです。
葉っぱは捨てていくので、ふきを採ったあとの現場は、さしずめ「ふきのとうの子だけ大量虐殺した現場」のようになります。人間は何てひどいことをしやがる、みたいになります。でも気にせず収穫し、感謝しながらおいしく食べましょう。
↑まだ時期が早いのでこれしか採れませんでした。 茹でてから皮をむきます。↑
このさっと茹でて皮をむいた「ふき」を水にさらし、ミソをつけて2時間くらい置くといわゆるミソ漬けになります。シャキシャキしてうまいです。ふきには薬効もあるらしいですよ。科学的な根拠は怪しいものですが。
みそ汁の具にしてもおいしいです。あまりに茎の赤いものはマズいですよ。
↑忍び寄る白い影。 皮をむくとこんな感じになります。↑
↑ミソにつけて置きます。 適当な大きさに切って食べます。↑
ふきのとうも、ふきも、ミソとの相性が抜群です。この春はぜひお試しください。ってあんた内地じゃもう30度だってよっ。
次はそろそろ桜の季節ですね。ってもう散ってる頃ね。日本ってほんっっとに縦に長いですね。