2019年5月13日。悪魔の競馬魔(マッドFとしましょう)により、悪の儀式を行うため、招待を受けました。馬券は500円、マッドFが出資し、勝てば山分けという、私にはまったく痛みのない条件で儀式は行われました。
私の「欲望理論」は、競馬で勝ち馬を的中させることができるのか、その検証を行います。マッドFは、スマホでネットを通じて投票券が購入できるため、出走ギリギリまで儀式が行えるのです。しかもスカパー競馬チャンネルを契約しているので、パドックの様子なども見ることができます。
これは「欲望理論」が存分に発揮出来得る状況です。
メインレースは「東京11レース ヴィクトリアマイル G1 18頭立て」であります。15時40分発走。14時30分に現場へ到着し、ポテトチップスを振舞われました。そして早速、準備していた「欲望理論」に必要な8色の紙を怪しげなテーブルにセットしました。
このレースに関して私は、前情報は一切知りません。そもそも血統だのタイムだの騎手だの人気だの馬のツヤだの、そんな情報は邪魔でしかなく不必要であります。それがまた実に清々しい方法であることを、会場の皆さんにもご理解していただけたと思うのであります。
紙に馬名を書き込んでいきます。この時大事なのは、欲望を丸出しにすることです。「勝ちたい」「勝つ馬を引き当てる」「絶対勝つ」「世界平和」「買ったらアイス食う」など、邪念も雑念も構わず、勝利を願いながら書きます。
それを袋に入れて、半分の9枚を引くのですが、この時に最大のパワーを入れるのがコツです。やはり欲望が最も大事ですので、「必ず勝ってボロ儲けするんだ」と、恥も外聞もなく、「ただ儲けたい」という気持ちで引きます。あっせん収賄も証拠隠滅も恥とも思わない政治家に向いているかもしれませんが、これは不正ではありません。
この欲望の限りを尽くして書き、引いた半分の9枚には、当たりはありません。欲望理論は、欲を出せば当たらないことを利用した、最強の理論でありますから、これらをゴミ箱へ捨てます。ポイッ!!
そして残った9枚の中に、ほぼ確実に勝ち馬が存在しています。ここから1枚を引くのですが、この時、欲を出してはいけません。絶対勝つつもりで引いた9枚を捨ててしまったのですから、
「残りに勝つ馬はいないんだよ、ガッカリだ」
「もうどうせハズレなんだからなんでもいいや」
と言いながら本当に適当に引きます。
3番、クロコスミア でした。
続けて引いたのが
4番、ノームコア でした。
おいおい、なんでよりによって黒枠2頭なの。すげーな。
しかも黒枠に「クロ」コスミア。ノームコアの母馬が「クロ」ノロジストで、さらに母の父が「クロ」フネ、とクロ三昧となりました。
まるでオカルトのサイン馬券のようです。来るかもしれないという期待が高まりました。
実はこの欲望理論、今回初めて行うため、より細かな設定をしていません。今回は実践を兼ねて、精度を確かめる意味もあり、順番に残り全部を引いてみました。
残り7枚の時に、若干の欲が入ってしまった気がしました。それがまた欲となっていたのかもしれません。(意味深)
いやぁもう、実はすごいことになっていまして、このレースの前に100円だけ、単勝を買ってみようと、新潟のメイン11レースを、同じ手順で引いたのです。それがこちら。
またしても黒枠、2番リリックドラマ、逃げ馬。
逃げ馬ということは、しばらくはずっと1着での走りを堪能できることになるわけです。案の定その通りの展開となり、結果的にゴール前で差され、3着でした。この時、ゴール寸前まで「勝てるかも」と思い、思わず「ヤバイヤバイ、頑張れ」と、応援してしまった、つまり欲望を隠しきれなくなり、「欲を持てば負ける」を体感してしまったのです。
欲さえ出さなければ2番リリックドラマは勝てたのかも知れません。欲望理論はつまり、現実を変えてしまう力が備わっているかもしれません。
この新潟のレースの勝ち馬は、1番スリーマキシマムで、しっかり袋に残っていました。つまり勝つチャンスはあったと思われます。しかも1、3着はワイドで的中できる。いや、こう頭で考えたらダメなんです。魔のスポットに飲み込まれてはいけません。
競馬というのは困ったもので、京都でも開催されていました。それも同様に儀式を行い、単勝に100円賭けました。その結果がこちらっ。
8.6倍を見事1点で的中です。わっはっはっ、わっはっは、わっはっは。
すごくね。当たったんですよ、これが。わっはっは。
この800円を東京メインに使うこととしました。これも欲ですね。いかんですね。
ということで、時間となりました。(時間って何?)
次回に続きます。