間引きや草取りを省きたいために、人参の種を一粒ずつ植えると決めてしまったために、今年もまた去年とは違う地獄が訪れています。撒いても撒いてもなくならない種。
6/25(火)に1時間、6/26(水)に2時間、6/27(木)も2時間、早朝にちまちまちまちま、ちまちまちまちまと、あらかじめ作っておいた畝のマルチに穴を開けて、種の下に石がないかどうかをチェックして、種を1粒だけ取り出し、置き、土をかける。
1時間に50粒を仕込めるほどに熟練しました。
てことは、しかし、残り1500粒として30時間か。立ちくらみ。
とても繊細な作業なので、軍手をはいてできるものではなく、素手でやるからもう手が土まみれ。アブや蚊やハエ的な虫がまとわりつき、
「ぁあああ、五月蝿い」と手で払うと種がこぼれそうになるから、虫のまとわりつきを我慢してそーーーーっと作業する。この地獄。
そうして27日(木)にはニンジン用に準備していた畝がなくなり、仕方がないので、適当な場所に、ちょっとした土寄せをしてそこに種を1粒ずつ植えていきました。その一粒がどこにあるのかがわかるように、ストーンサークルを作りました。
ストーンサークルて…。なんか魔術っぽくなってきましたね。
アホです。でもね、こうでもしないと、わからなくなっちゃうのですよ。
ていうか後々手抜きをするためにやっているのですが、今が辛いったらないです。ずっとしゃがんで作業するので、膝と腰、腿と肩と首に来ます。全身か。
自分で決めたことを自分がやっているので、やってらんねぇ、とか言ってもしょうがないんですが。
ところで、かれこれ約1か月前に植えたニンジンの種はどうなっているでしょうか。こうなっています。
芽は出ていますが、雑草ちゃんも生えています。雑草取りをしないために幅の狭いマルチで覆ったのに、ニンジンのすぐ近くに出現しているのでした。しかも、見分けがつきにくい草もあり、ある程度時間をおいて、確実にニンジンだけを残さないといけません。
上の写真では真ん中に目立たない葉っぱがヒョンヒョンと出ているのがニンジンで、手前の緑の濃いやつがいわゆる雑草系です。ビニールの下にもいろいろ元気に生えやがっています。
でも、まあまあ、6割程度はニンジンの芽が出ています。
ひと通り植えるまでは数は数えないことにしています。現在、一体何本分植えたのだろうか。
さて、他にもジャガイモや豆、ズッキーニ、ヤーコン、「ナオヒロくんのカボチャ」など、いろいろメモを兼ねて書いておきたいのですが、とっても長くなるのでやめておきます。でもあとひとつだけ、新しいネタがあるので、少し書きます。
これなんです。
この「草」の名前は「スベリヒユ」といいます。茎がどんどん肉厚になっていきます。
去年、タンポポがそうであるように、食える雑草が結構あるんじゃないかと調べていたら、こいつ「スベリヒユ」が食材であることがわかったのです。
スベリヒユは、トルコやギリシャ、イタリアでは紀元前から食用され、フランスでも「プルピエ」という名前でフランス料理の食材になっているらしい。
そして「収穫の容易さ、下ごしらえの手間の無さ、味の良さ、すべての面で雑草としては最高峰」と言っている人もいる。
このスベリヒユは、農家さんにとっては憎っくき生命力の強い雑草であり、目の敵であるような存在。生命力が強いといえば、菊芋もそう。
「ひょっとして、何もしなくても食材になるんじゃないの」
と、何もせず収穫するという理想が、こいつは実現できるような気がしてきました。でもまあ、こいつだけ残すという形で、結局は「雑草取り」はしないとなりません。
雑草といわれる「カヤ」とか「エノコロクサ」などは、やっぱりとても食えるような気がしませんから、彼らは「キングオブ雑草」なんでしょうね。スベリヒユは明日からは「野菜」ということになりそうです。
スベリヒユも出荷してみっか!!(ついにスベリヒユ農場の誕生か。日本初? 日本初?)