• タグ別アーカイブ: おーまいが
  • v332 どうなる菊芋 その2(移植手術)

    ■どうなる菊芋 その2(移植手術)

    バッタ
    畑にいた小さいバッタ。キレイな黄緑。6/16

    恐怖のアリ塚と化してしまった菊芋を植えた2個所とその周辺に、ずいぶん前に購入した「ワサビとニンニク入りの木酢液」(忌避剤)を高濃度にして蒔きました。(この特殊な木酢液もなかなか貴重なものと思います。数年前に気になって丸瀬布の道の駅で買いました)
    その後、アリがよりひどい方のひとつだけ、菊芋を別の場所に移植しました。

    そして2日後に見てみると、何とアリがいなくなっていたのです。なかなか凶暴な連中ですので、これはすごい。木酢液なので、殺虫剤とは違います。アリを殺すことなく、他所へ行ってもらえたわけです。

    さて、菊芋に関しては、何としても多くの収穫を目指したいので、「芽欠き」もしておこうと思いました。ジャガイモの場合、芽欠きをすることで大粒になるとか何とか、それと同じだろうと、漠然と思っただけです。(ひょっとしたら違うかも、葉が多いほど養分を葉から送るかも)

    1か所から複数の芽が出ているところは、1本にしてみようと思いました。

    菊芋の芽

    このように複数の芽が出ています。とにかくでかくなる植物なので、元気なやつ1本にするのです。それ以外は引っこ抜いて…うーん…

    もったいないだろ。何か方法はないのかっ。

    もしかして、ひとつの種芋から芽が複数出ている場合、種芋にメスを入れ、カットして移植すれば良いのではないだろうか。もし切り傷からバイ菌が入り病気になるなど、失敗したら全滅ということになってしまいますが、先生どうしますか。

    「私、失敗しないので」

    はいはい、わっかりました。
    ということで、6月19日(火)にオペを開始しました。

    移植手術

    左上をご覧ください。
    ここには4本芽が出ています。多分ここは種芋を2個入れてあり、上1つと、下3つに分かれているはずです。下の3つのうちの上の2つがやや弱々しい。

    そこで右上の写真。
    少し土を掘り、土を退けてから、弱々しい2つと大きな芽の間に果物ナイフでサクッと切り込みました。分断の手応え。

    左下をご覧ください。
    そこに外側からシャベルを深く差し込み、グイッと起こすと…

    右下の写真ですね、
    キレイに芋付きの芽が取れました。今思えば、これがビギナーズラックだったのかもしれません。

    両端が結構離れているのでその2本は残し、中の2本を急いで別のところに移植するのですが、約50m離れたところに移植します。走る。走る。ゼイゼイ。穴掘る。EM水撒く。植える。土を被せて、またEM水をかける。

    菊芋

    2人救済。(写真はそのひとつ)
    これをやったら時間が来てしまいました。実は早朝にやっているので、9時には職場に戻らないといけません。結局この日はアリに占拠された菊芋1人と、移植が2人で、3人救済しました。

    それから雨などで行けず、3日後に移植手術に出かけました。

    「クランケはこれけ?」

    菊芋
    6月22日、手術再開

    ひとつの芋のかなり近い部分から2つの芽が出ています。これを芋ごと分断し、片方を別の場所へ移植します。

    菊芋

    少し土を払って、まあこんなもんだろう、と安易に切り込みます。クイっと持ち上げてみると、なんということでしょう、芋本体がなく、芽の出たところからスパッと切れていました。

    「おーまいがーおーまいがー」

    自分で埋めたのに、思ってた以上に深く、芋に届いていなかったのです。

    「先生、早く処置しないと、クランケが死んでしまいます」
    「あたふたあたふた」

    初球から2塁へ盗塁するかのごとく、超絶な俊足を飛ばして、ヤバくなっている患者さんを50メートル先の畑へと、水のたっぷり入った10リットルジョウロも持って移動し、瞬時に切断部分を地面と接合し、EM水をかけました。

    菊芋

    あとは本人の体力と気力と奇跡のEM菌に期待するしかありません。

    何事なかったかのように次のクランケへと急ぎました。
    次のやつは4本の芽が出ていました。これです。

    菊芋

    1本がかなり小さいです。右に少し離れて生えているのはヨモギです。
    さっきの菊芋で殺人先生のようになっているので、今度は慎重に行います。芋の位置を確実に把握するために芋が出てくるまで掘りました。よく芽が出たなというくらい、かなり深くにぶっこんでいました。

    掘っても掘っても出てこないので、でかいスコップでうんと下からグイッと持ち上げました。

    菊芋

    左上…スコップをザクッと入れ、下から掘り起こす。
    右上…芋ごと持ち上げ、ナイフで大きな芽1本と残り3本に分断(持っているのは大きな芽)
    左下…3本をきれいにスライスして移植の準備
    右下…1本は元に植え戻し

    そしてこの後も重たいジョウロと患者たちを抱えて50メートル、盗人のように走り、菓子職人のように土にデコレーションしました。

    菊芋

    緑の矢印は前回移植した2人、黄色と赤が今回の5人、赤は写真の外側なので見えていない。
    このウネにはニンジンの種を蒔いていますが、芽が出ないかもしれないし、まあいいやと、混植です。

    この後、もうひとつ、5本の芽を分断し移植しました。その様子は文字で。

    「おお、ここは5人も出ているぞ」
    「1人がかなり小さいな、くりっと回して抜いてみようかな、ポロッ  あっ」(1人危篤)
    「ヤベー」
    「ふー、これまた厄介だな。芋本体からやけに細く伸びている」
    「触っているだけで芽が芋本体から分離されてしまいそうだ、ポロッ  あっ」(1人危篤)
    「いかんな、まずこれ2人を救わねば」
    「いや、そしたら2往復走らないといかんぞ、200メートル走はきついぞ。私が死ぬわ」
    「緊急事態だ。こうなったら、近くに移植だ」

    ということで10メートル程度離れた場所に移植しました。

    菊芋

    EM水をたっぷり使いながら、危篤の2人を移植。残った3人のうち2人を、やはりその近くに移植。
    やがて畑にのどかな平和な空気が戻ってきました。

    まだ多くの菊芋の芽が出ていなかったりしますが、結局移植した本数は12本。全部が生存してくれたら「名医」の仲間入りですね。

    それらを含む全体の菊芋の数は、何と34人となりました。全員が元気に育ってくれたらいいですね。
    大丈夫、菊芋の生命力はかなり強いはずですから。

    ・・・

    さて、手術から5日。移植した12人は、何と全員生存していました。(ヤッホー)
    明日からブラックジャックと呼ばれても驚きません。


  • v331 どうなる菊芋

    ■どうなる菊芋

    菊芋
    5月6日に植えて、6月1日には芽がいくつか出ていました。 6/10撮影

    菊芋は多年草で、2〜3mの高さになるそうです。栄養的にヤバい土地でも繁殖力が非常に強いらしく、うまくいけば毎年毎年何もしなくてもどんどん増えていく可能性があり、とっても魅力です。しかも糖尿病に効果があり、中性脂肪まで減らしてくれるイヌリンが豊富に含まれているという。
    最近私の中性脂肪がケタ違いに大増量して、正常値50〜149のところ、1363という大記録を叩き出しました。ヒューヒュー!! (検査正しいのかな)
    血圧と尿酸に続き、薬を追加されることになってしまった私としては、薬を減らす意味でもなんとしてもイヌリンを収穫し食べ続けたいと思うのでした。

    4月20日に菊芋の種芋をネットで注文し、ゲットしました。

    種芋として購入した菊芋は、写真の上2枚、8か所に植えました。(5/6)
    ヨモギの少ない部分を選び、少しのヨモギを引っこ抜きます。次に、ろくに土を盛ることもなくザクザク掘ってホイっとぶっこんで棒を立てました。数日後に心配になって、植えたところに腐葉土もどきを乗せました。数日後にまた「それじゃ芽が出でも陽に当たらないし腐るかも」と心配になり、腐葉土もどきを蹴散らしました。

    そしてその2週間後くらいに、菊芋が北見郊外の農家さんの直売所で売っているのを発見し、いくつかゲットして、それも植えることにしました。菊芋の「種芋」が、ジャガイモのように特別な管理のもとで販売されているのか、それとも食用の菊芋をポイッと土にぶっこんでおけばいいものなのか、情報が少なくわかりませんが、後者であることを祈って、植えました。
    それが下の2枚、6か所です。そこには腐葉土もどきを周辺に置きました。(6月初旬)

    EM菌の培養液を撒き始めたのは5月22日から、週3回くらい撒いています。主に農業機械のロータリーをかけたエリアと、ヨモギ畑の中にぶっ込んだジャガイモと菊芋の部分に撒いていますが、それでもとにかく広い(約100×15m)ので、水の供給が大変で(1回で100リットルが限界)、すごく時間がかかり、全然ラクチンではありません。しかしとにかく撒いて撒いて撒きまくって、土の状態が徐々に「いい感じ」になってくれればいいなという思いで撒いています。いずれ何もしなくてもいい土地に変化することに期待して。

    そんなある日、またあの謎の獣医から電話がきました。

    「菊芋のイヌリンは乾燥させると5倍に増えるんだそうだよ」
    「菊芋のイヌリンは糖尿病に効果があるというのは、非常に期待度が高く興味深い」
    「ヨモギのアルテミシニンの癌に効果がある話よりもリアリティがある」

    この話を聞いた後に、また販売所に菊芋が置いてあるのを発見。残念なことに「今年はこれが最後です」という貼り紙がありました。3〜4個程度入った(両手で掴めるくらいの量で)100円の袋が4つありました。

    「全部買うかっ」(いや今年これで最後だから他のお客さんの分も残さねばな)
    「うーん」(しかし、これで最後ってことはこれで最後なわけで…やっぱり全部かな、畑は広いし)
    「うーん」(全部ガッサーっと買い占めるのはやっぱり罪悪感があるなぁ)

    ということで中途半端に3袋買って1袋残してあげました。(笑)

    つまらん話が延々続いて申し訳ないです。

    で、その手に入れた食用の菊芋を、半分は食べ(貴重なのに食べるのかよっ)、半分を植えました。
    それを9か所追加。(6/16)

    菊芋

    ここはロータリーをかけたところ、つまり耕したところの端っこです。
    家の物置にあった「たまねぎ用の肥料」と「花の肥料」と「葉野菜の肥料」があったので、処分がてら、ここに撒きました。

    肥料

    滅多なことでは肥料使わない私ですが、中性脂肪を減らしてくれる菊芋にエコひいきです。ただし芋用の肥料ではない、明らかに用途の違う肥料です。まあ、なんか効くでしょう。さらにEM水をかけていきます。

    ところが事件発生。

    その2日後、赤い矢印の2か所がアリ塚のようになっていました。アリの巣ボコボコ、アリだらけ。右の赤い矢印の方がアリMAX状態で、菊芋の死亡が予想されました。左の赤い矢印の方は、山を崩してみるとアリの卵がどっちゃり出てきました。

    「おーまいが、おーまいが」

    アリ全滅コンバットは、去年置いた箇所は確かに1匹もいなくなっていました。恐ろしいほどの毒性。便利だけれど、やはり、何となくヤバい気がして、忌避剤として「ワサビとニンニクの入った木酢液」をバシャバシャかけておきました。4日後の6月22日早朝に見たところ、ありがほとんどいなくなっていました。抜群の効果でした。ただ、掘ったらワラワラ出てくる可能性はあります。怖いので見ただけで帰りました。

    退屈な話が延々続きます。もう読まなくてもいいですよ。(笑)
    ていうか、一旦終わります。(笑)

    この後、アリの問題もアリますし、まだ書かなければならないことがあります。
    続く。