■パリンポリン
札幌から南に40km程度のところにある支笏湖(しこつこ)で「もみじ祭り」をやっているらしい。そしてやはり札幌から南に同程度の距離に千歳市があり、そこから西の支笏湖へ向かってサイクリングロードがのびているらしい。
千歳の駅にレンタサイクルがあり、300円という手頃な価格らしい。多分、千歳・支笏湖間は近いはずで、自転車で1時間程度だろうと勝手に決めつけ、あまり地図を見ずに、とにかく行ってみることにしたのです。2人で行ったのですが、2人とも1時間で行けると思い込んでいました。
当初雨の予報だった天気は一転して快晴になりました(だから行く事にしたのですが)。気温は最高で15度、ひんやりと気持いい温度です。
「支笏湖もみじ祭り」では、きのこ汁が旬で美味いらしく、もちろん紅葉が期待できるのと、そのレンタサイクルで行けば温泉が2割引で入れるということで、美しい紅葉と湖と美味いきのこ汁を堪能しつつ、温泉でのんびりして過ごそうと思ったのです。
結論から言えば、その目論みはほぼ100%成就されました。ひとつの痛いおまけ付きで。
この写真のような雰囲気で売られていたきのこ汁は200円。きのこが贅沢に入っていました。もちろん美味。
この写真の右側に湖があり、紅葉もキレイで言うことなしです。そしてこの写真の手前にはホテルがあり、温泉だけの利用が出来ました。この日は祭りという理由で入浴料は何と半額っ。思っていたよりずっと安い500円で入れたのでした。
しかし、実はこの時、私のヒザは悲鳴を上げつつあったのです。私は両ヒザに持病があり、約2時間の運動までは耐えられるのですが、それを越えると激痛が走り、曲げることもきつくなります。
千歳の駅のインフォメーションでレンタサイクルの手続きをした時のこと。
「支笏湖までは自転車でだいたい2時間半かかります」
「えっ」(やばっ、ヒザが持つかな…)
「帰りは2時間くらいです」
「ん?」
「行きは延々のぼりなんです。帰りはラクですよ」
いやー、延々のぼりの道とは実に恐ろしい。距離は道路標識によれば片道24km。微妙。
無理をしてもしなくても、私のヒザの爆弾はほぼ2時間で炸裂しますので、とにかく急ぎました。しかし、ダラダラのぼりの道は思った以上にきつく、風景を堪能できる状況ではありません。
結果的に2時間10分で到着。ヒザはギリギリで右足にピリッときた程度で済みました。
帰りは道路のほとんどが下りだったので、延々続く紅葉のサイクリングロードを余裕で楽しむことができました。
本当に空気がサラサラで気持よく、空も青く、ほとんど漕ぐこともなくスピードは一定を保ってくれたのでした。
ところどころ、道路にはたくさんのバッタがいて、潰さないように除けながら走ったり、パンクしないように、落ちている木の枝やドングリの実を踏まないように、除けて除けて走ったのでした。
面白かったのは、後ろから猛烈なスピードで近づいてくる自転車の音でした。
それはロードの練習をしているロードレーサーが乗る自転車で、木の小枝がスポークに絡んで折れる「パリン」という音、落ちているドングリをタイヤで弾く「ポリン」という音でした。
パリンポリンパリンポリンパリンポリンパリンポリンパリンポリン…
こんな愉快な自転車の音を聞いたことはありません。
飛ばされたドングリが「ヒャーッ」って言ってたように見えました。
何とか無事に終え、帰宅してからヒザは曲げられないほど痛くなり、「ギャー」と叫んだのでした。
(なんじゃこの終わり方)
■第98回 愉快な札幌大発見:さすけ
札幌じゃないですが、千歳市で見た居酒屋です。女をスケと読ませる面白さ。
女ート(スケート)
女さん角さん (すけさんかくさん)
た女て(たすけて)
なんて応用できますね。
うーん。