■いきもの万歳(笑)
6月21日(土)、久々に丸瀬布のマウレ温泉へ行きました。お湯に入った瞬間に体がヌルヌルになる脅威のヌルヌル温泉。
今回は、じわじわとヌルヌルになりました。(笑)
この日はたまたま客が少なく、1時間半もの間貸し切り状態で、広い広い露天風呂で、ずーーーーっとぼーーーーーっとする贅沢な時間が持てました。しかもこのマウレ山荘は高級な感じがあって、贅沢感倍増でした。
で、今回の目的は、実は写真だったのです。
北見から丸瀬布に向かう場合、ルートは2つあるのですが、マウレの温泉は丸瀬布から12kmほど南下するので、第3のルートが出現するのです。
グーグルの「北見-マウレ間」 のルート検索では、ABの2ルートしか出てきません。
でも距離的にはかなり短縮できるCルートがあるのです。山深く人気(ひとけ)のまったくないこのルートは。写真撮影のことを考えても魅力いっぱいなのです。
ただし、Cルートは冬季閉鎖されるような林道なので、軽自動車でひょこひょこ行って大丈夫なのか、という不安はありました。
国道から林道へ入る入り口にはこんな看板があります。
ここには「3km先 冬季通行止」と書かれています。6月20日は冬季ではないはずですよね。それにこんなに立派な看板が「いらっしゃいませ」的に誘導しているのですから、大丈夫でしょう。
で、すぐ近くに、こんな標識があります。
「この先の 1070 道道 上武利丸瀬布線(かみむりいまるせっぷせん)は 通行できません。」と書かれています。簡単に見逃してしまいそうなこの標識。言ってることの重大性と薄い存在感のハーモニーが、心を揺さぶります。
「なんじゃろ? このプチ通行できない感は」
まあ、まかり間違って閉鎖されているとしても、写真を撮りに来たと思えば良いのだし、開通していればラッキーなのです。この段階では五分五分。
良い道路ではないですか。ずんずん進んでみよう。
道路は林道にしてはしっかりしています。ていうか普通の道路より状態がいい。
こりゃあクマもいると思いますよ。それにしても道路が素晴らしい。晴れ間も出てきてなかなか快適なのです。しかも1台、対向車が来たのです。白い乗用車なのでした。
やっぱり閉鎖されてはいないと思うのでした。
もちろんこの写真も目的の一つであり、何と言うこともない風景かも知れませんが、結構いい感じじゃないかと思うのでした。
道路の状態も文句なし、残雪ももちろんなく、土砂崩れもなく、何の問題もありません。閉鎖する理由がない。閉鎖する方がどうかしてい・・・・・あっ!
道路が二手に分かれていることにも驚きましたが、両方ともガッツリゲートで閉鎖されていました。
「6月は冬季かよっ!!」
仕方なく、ここでモンキチョウの写真(冒頭の写真)を撮ったりして、くつろぎました。あの白い対向車は、多分引き返したのでしょうね。
ここからマウレまではこの道路なら目と鼻の先、25kmほどなのですが、いったん留辺蘂(るべしべ)まで引き返して、丸瀬布経由で行くと80kmほどになります。
とにかくもうあわてても仕方がないので、この道路を自転車並みのスピードで、ゆっくりゆっくり自然を堪能しながら車を走らせていました。
あるカーブを回ったところに何かが突っ立っていました。
「うわー、なんだ」
何かの妖精のような雰囲気でした。メスの子鹿のようです。とてもゆっくり車を走らせていたので、ゆっくり止まり、シカも「ありゃ、何だこれ」みたいな顔をして動きませんでした。
そりゃこの道路人がほとんどこないのですから、動物にとっては楽園かも知れません。
少しすると、シカは慌てたように逃げていきました。
あまりにも間近で、ちょっと感動。
そしてまたゆっくり車を走らせていたら・・・
ちょろちょろと走って、その位置で止まりました。
シマがあるからシマリス? よく分かりませんがとても小さいリスでした。それから少しすると、前で何か動いています。
キツネが近づいてきました。きっと誰かがエサをやったのでしょうね。人に寄ってくる動物はある意味可哀想です。何か問題が起きれば、人間は「駆除」に動きますから。人に近づくな、と思いました。でも、何ていうか・・・
完全に犬ですよね、こうなると。
仮になついていても、エキノコックスという恐ろしい寄生虫がいるので決して触ってはいけません。
こんな感じで、シカ2頭、キツネ3匹、リス2匹に遭遇。道路閉鎖はこんな楽しい時間をくれました。クマちゃんだけは勘弁ですが、でもまあ、クマちゃんが人間を寄せ付けない役割を果たしているとすれば、自然にとっては絶対必要な存在なのかもですね。
風景も美しいのでした。
何気なくそこにある風景が、何だかすごい。
まだ、終わりませんよ。
このあとマウレの温泉に入り、帰りにもうひとつ気になっている峠へ向かいました。一度、閉鎖されていることを知らずに行った「丸立(まるたつ)峠」。→以前書いた記事
もしかして、ここもまだ閉鎖されているのか、それを確かめに。
6月は冬季なんですかね。そういえば前回も6月だったようです。
せっかくここまで来たので、左の「十三の滝登口」へ向かいました。
8kmほど進んだところでギブアップしました。延々こんな感じの道が続いていて、途中二股があり、看板もなく、勘で右へと進みました。車は草に埋もれていくような感じになっていきました。Uターンも難しく、ここで車が故障したらオシマイだと思いました。
Uターンできるスペースを見つけて引き返しました。その帰り道に突然現れた「なんじゃこりゃ」な風景・・・
「なんじゃこりゃ」
秘境感がスゴい。実際に見ると圧倒されます。車から降りたら、すぐ車に戻りたくなりました。威圧感がスゴい。
えらいもんを見てしまった。
後で調べたら「奇城岩」と言うそうです。知名度ゼロかも。
さらに、リス2匹、シカ2匹が現れて、「ちきゅう万歳」的な1日になりました。
走行距離310km。
この日の熟睡ぶりといったら、不眠症の人に分けてあげたいくらい深い眠りでした。