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  • v285 トムラウシ温泉へ

    ■トムラウシ温泉へ

    トムラウシへ
    トムラウシへの道 10月23日(日)

    トムラウシと言えば、登山ですね。毎年のように遭難者を出す危険な山と言われています。トムラウシ温泉を起点とする登山コースがありまして、とりあえず登山口を見て、温泉に入り、帰る、という登山をした風味になる体験をしに行って参りました。

    温泉と言えば、どこも大体10時ころから営業開始のはず。いや9時、いやいや8時からのところも結構あります。かなり山深いトムラウシなら、早めに営業しないと帰れない人も出てきますから、遅くとも10時には入れるでしょう。(これを思い込みという)

    紅葉の季節ですし、美しい風景を撮影しながら、4~5時間をかけて行くつもりで出かけました。早朝の4時出発です。

    地図
    赤い丸がトムラウシ温泉、新得町(しんとくちょう)になります。
    青い丸が北見、距離約190km
    新得町は広く、東京都の半分、人口は東京の1万分の5程度の6361人

    まだ日が昇らず真っ暗な中、鹿が3頭ほど道路を横切りました。ぶつかったら鹿は死に、車は大破しますから、ノロノロと運転していきました。時々雪と雨とみぞれが降る不安定な天気でした。
    陽が昇り白んでくる頃、足寄の駐車スペースのトイレでひと休み。トイレのドアにはこんな注意書きがっ!!

    足寄のトイレの注意書き
    了解。

    とにかく、この日の天気が微妙で、晴れたり曇ったり、雨が降ったり、雪になったり…。晴れた時に十勝の広々とした風景をカメラに収めつつトムラウシへ。

    上士幌のあたり
    上士幌のあたり

    いつもこのあたりを通ると、とっても異様な山に圧倒されるのですが、この日は雲がかかり、うっすらとしか見えませんでした。しかしながら、うっすらとしていても異様であることに変わりはなく、山の名前が気になりました。カーナビに出ていました。

    カーナビ、東ヌプカウシヌプリ
    山の名前がっ

    なになに、この山の名前はと、
    「ひがし・・ぬぷ・・かう・・・えっ?」
    「東ヌプ・・・カウシヌ・・・プリ?」
    東ヌプカウシヌプリ、だそうです。言いにくっ。覚えにくっ。
    この下の写真では山も分かりにくいのですが、異質なものがボコッと地面から生えてるような感じで、存在感がスゴいんです。

    上士幌
    雲で隠れている山が東ぬぷか・・うし・・ぬぷり

    で、その反対側には日高山脈と思われる山がどどーんと広がっています。↓

    日高山脈
    山がすごいですねー。(クリックで拡大)

    で両側がそんな感じで進み、振り向けば地平線。

    上士幌
    同じ日の空とは思えない。天候が不安定

    ということで、ここらへんから山に突入です。
    トムラウシ温泉へラスト40km。

    枝道で「オソウシ温泉」の看板がありました。うーんとっても気になる。
    あとで調べたところ、ph10を超える日本有数の強アルカリ泉で、お肌スベスベの美肌の湯としてファンが多いとのこと。1泊2食8000円~。日帰り入浴600円。お肌をすべすべにしたい方はどうぞ、自費で行ってみてください。

    もしくは「オマエが行ってリポートしろ」と思われたならメール下さい。

    さて、細長いダム湖にかかる赤い橋が見えました。紅葉もなかなか良いのですが、天気が悪い。

    トムラウシへ

    トムラウシへ

    そして、しばらくすると町がありました。非常に小さい町。富む村の牛と書いて「富村牛」がトムラウシの当て字でした。(別の当て字もある「富良牛」)
    トムラウシの意味はアイヌ語で「花の多いところ」とも、「水垢が多いところ」とも言われているとかで、花は良いけど、水垢ってなんなの、という感じであります。
    ここに小中学校があり、グランドがあり、遊具がありました。そして運転しながらチラッと目に入った横断幕の文字が目に入りました。それが瞬間的に理解できず、勝手に頭の中で解釈をして、「うっそー」と声に出してしまいました。

    富村牛

    富村牛
    これが目に入った

    「歓迎、山村君」と脳内変換していました。(笑)
    「ああ、山村君が転校してくるのか。山村君はこんなに歓迎されちゃって、よっぽと子どもが少ないんだな。もはやヒーローだな」と。
    その後、んなわけないな、と車を止めて確認。
    「やまむらじゃねぇ~よ!!」
    山村留学じゃん。
    時刻は8時40分。

    さあ、あと20km。もうひと息。

    少し行くと「ヌプントムラウシ温泉」への枝道と通行止めの看板がありました。この温泉もとっても気になるのでした。
    調べてみると、そのヌプントムラウシ温泉というのは、ワイルドな脱衣所と自分で温度調節をする無料の温泉だったようですが、あまりにも道が険しく、随分前から閉鎖されているようでした。徒歩で草むらや崖っぷちを進み、勝手に大空の元で温泉に浸かるタイプの温泉で、危険過ぎてお薦めは出来ません。クマもいるし。

    で、雪も降ってきて、道路は砂利道になりました。

    トムラウシ温泉へ

    トムラウシ温泉へ
    すごい山の中へどんどん進みます

    そしてチラッと建物の屋根が下方に見えました。ついに到着です。
    正式名称は「トムラウシ温泉国民宿舎東大雪荘」です。

    トムラウシ温泉国民宿舎東大雪荘

    トムラウシ温泉国民宿舎東大雪荘

    ぐるっと回って、坂を下って到着しました。思っていたよりも立派な建て物でした。ここからの登山口も確認しました。「短縮登山口」と書かれていて、まだ先へ車で行けそうでした。
    今回はろくに調べもせずに来たので、この登山口から車で進んだ時に、Uターンできないとか、ぬかるみにハマるとか、ちょっと怖かったので行くのはやめました。

    ということで、9時半に着いてしまいました。温泉が10時からとすると30分ほど早いのですが、まあそのくらいは待てるからいいでしょう、なんて思っていました。

    事前に調べてから行くのが良いのか、行き当たりばったりが面白いのか、ひとそれぞれですが、この日は、やっぱり調べてから来ても良かったのかなと思いました。

    フロントのお姉さんが言いました。
    「12時からでございます」

    ガーン。ガーンガーン。
    つづく。