■大自然考察:スギナ
どこにでも生えてきて、引っこ抜いても根が残り、深く広く進出していくスギナ。家庭菜園を楽しむ「サイエナー」(菜園er)にとってはにっくき存在だと思います。
スギナについては昨年こう書きました。
生命力が強過ぎて、野菜の養分を奪うだろうと思われ、
とにかく見つけるたびに深く掘って引っこ抜いています。
この考えは間違いだったかも知れないと思うようになりました。根拠は薄いのですが、「作物に大きな影響はなく、共存可能である」というどこかの知らない人のブログを見たからです。
だからと言って、放っておくとスギナが大きく成長して、ろくでもない感じの畑になりそうですから、こまめに引っこ抜いてはいます。
でも「闘ってはいけないのではないか」という思いが芽生え、逆にその強さを利用できないだろうか、と思ったのです。ちょぴっと調べると気になる事実がありました。
ヤツらは腐葉土に混ぜると良い肥料が出来る。
つまり、枯れて土に混ざれば、自らの多量のカルシウムで、多くの野菜が喜ぶアルカリ性の土になる。酸性土壌なら中性にしてしまう。てことは、畑にスギナの死体を混ぜたら、土壌改良(アルカリ土壌に)できるということでしょう。土壌改良のために、わざわざ石灰を混ぜなくても良いのです。
そして、スギナには不思議と虫がつかないので、虫除け効果もあるかも知れない。そしてあの形状は、集めたら編み込んだワラのようになる。つまり、保温と保湿効果が望めるので、自然のマルチになるかも知れないのです。
防虫、保温、保湿の効果があり、翌年には土壌改良剤となる、かも知れない。
「かも知れない」ばっかりですが。
そこで思いついたのが、
「スギナを、野菜の種を撒いたところに乗せていく実験」でした。
これはスゴいぞ。無駄がひとつもない。エコ過ぎる。(ドヤ顔)
しかし誰もやってないのではないかと思えるし、何か落とし穴があるかも知れません。でも実験する価値はありそうなのでやってしまいました。
隣の敷地が空き地になっていて、去年もタンポポがごっそり群生していましたが、そこにはスギナも群生しているのです。隣の人に「雑草は勝手に抜いて良い」と了解をもらい(隣も助かるし)、実験のためにスギナだけを抜きまくりました。6月1日。
そして畝に乗せていったのです。こんな感じに。
種を撒いて、まだ芽が出ていない畝です。いったいどうなるの。わくわく。わくわく。
ところが、なかなか発芽しないのです。ちょっぴり芽が出るものの、なかなか成長しない。ちょっとイライラしました。
多分それは「低温な気温」の方に原因があって、なんせ最低気温1度とか2度で、肌寒い日が続きましたので、スギナの効果が分からないのでした。(その割にはタンポポやスギナはワサワサ育っています。いわゆる「雑草」は本当に強いです)
そうこうしているうちに、スギナが枯れてワラのようになりました。「敷きワラ」っぽくなって、天然のマルチになったわけですが、あまりにも作物の成長が遅いので、「失敗だなっ」と、イラッとしてスギナを通路に払い落としてしまいました。
土に日光が当たらず、良くないのではないかと言うのもあり。(短気はいけませんね)
そうしたらアレですよ。(泣)
大粒のヒョウと猛烈な雷雨で壊滅っすよ。(泣)
パルプンテみたいな呪文が炸裂してしまいました。種、撒き直しです。 (痛)
枯れたスギナは通路に放ったらかしにして、そのまま秋には鋤き込む予定です。しかし自然が畑に与える影響というのは多種多様で、複雑で、スギナを鋤き込んだから上手く行ったとも言えませんし、失敗したとも言えないのです。
ひとつひとつ検証していくしかないようです。
ひょっとしたら人間は何にも分かっていないのかも知れません。
農薬だって遺伝子組み換えだって、単一大量栽培だって、その影響がどのくらい先にどうなってしまうのか分からないのです。その時になって「想定外」の出来事が起こるわけですし、やはり、できるだけ自然に逆らわない方法を選択していくのが、未来の人のためには良かろうな、と思うのでした。スギナのことを考えていたら。
■大自然考察:宝ダニ
5月25日、もう霜は降りないだろうと(2週間後にヒョウが降りましたけど)、ビニールのマルチを剥がした際、土の中に1mmくらいの真っ赤な虫が4匹いました。そのうちの1匹がこれ。
もしこいつが繁殖すると気味が悪いので調べてみました。こいつは「ダニ」の一種で、少なくとも人間や植物には一切害がないとされる「タカラダニ」でした。
害がないのであれば、殺す必要はありません。
最初は、タカラをカラダと見間違えて、カラダに付くダニかと思い焦りました。この赤さが「子どもにとっては宝物」のように感じることから、「タカラダニ」とされたそうです。
こいつはバッタやクモなどの節足動物に寄生するらしく、メスしか発見されておらず、単為生殖の生物らしいです。そして、主に土やコンクリート壁などに見られることから、苔を食べているの「かも」知れないそうです。
「かも」て・・・。
それで思ったのは、「人間ってこんな虫のことも良く分かっていない」ということでした。土の中のバクテリアなどに関しても、分かっているのは1%程度で、全然分かっちゃいないそうです。
それより少し怒りを覚えたのは、この虫が「害虫扱い」されていることでした。その理由が「潰れると赤い液が洋服に付いたり、干している洗濯物が赤く汚れるから」だと。
服が汚れるから薬で殺すってかっ。もう、バカバカバカ。
私は単に、この赤さ、生き物の精巧さから、大自然のスゴさを感じます。
■山菜だより
最近の山菜の記録です。
■花だより
我が家の庭の花を再び掲載します。